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電気素量の測定

電気素量の測定

アメリカの物理学者ミリカン(A. Millikan;1868–1953)は、1909年に次のような実験を行い、電気素量を求めました。


霧吹きによってつくった油滴(油の細かい粒)を、水平に置かれた2枚の極板の上から落とします(上側の極板には中央に小さい穴が開いていて、そこに油滴を通します)。

極板を電源につながず、電界が生じていない場合、油滴が落下し始めてからしばらくすると重力と空気の抵抗力がつり合うようになり、油的は等速で落下するようになります。

油滴の半径をr、密度をρ、重力加速度の大きさをgとします。油滴に働く重力の大きさは「質量×重力加速度」であり、「質量=体積×密度」ですから:
4/3 (πr^3ρg)
と表せます。

また、空気の抵抗力は油滴の速さに比例しますから、比例定数をk とし、油滴の速さをvとすれば、空気の抵抗力の大きさは「kv」と表されます。

重力の大きさと空気の抵抗力がつりあっているときの油滴の速さを「v_g」とすると:
4/3 (πr^3ρg) = kv_g
が成り立ちます。


次に、油滴周辺の空気の分子にX線を当てます。こうすると空気の分子がイオンになり、このイオンが油滴に付着して油滴は(正または負に)帯電します。

油滴がこのような状態になっているときに、電極を電源につなぎ、電界を生じさせると、油滴は電界から静電気力を受けます。

電界の強さを変えて、静電気力の大きさを変えると、油滴は上昇・下降したり、浮かんだまま静止したりします。

今、静電気力が大きく、油滴が上昇する場合を考えます。

電界がない場合と同様、しばらくすると、静電気力と、重力と空気の抵抗力の合力がつり合い(油滴が上昇しているときの空気の抵抗力は下向きであることに注意してください)、油滴は等速で上昇します(さっきの等速のときと速さは違います)。

このときの速さを v_E とし、油滴の電気量を q、電界の強さを E とすれば:
4/3 (πr^3ρg) + kv_E = qE
が成り立ちます。


以上より:
kv_g + kv_E = qE
が成り立ちますから:

と表すことができます。

v_g、v_E を測定すれば、油滴の電気量qを求めることができます。


ミリカンは繰り返し実験を行い、qは必ず「ある電気量」の整数倍になっていることを発見しました。

この「ある電気量」が電気素量eです。


電子の比電荷 e/m と、電気素量eから電子の質量m を求めることができます。

電子の質量mは:
m ≒ 9.11×10^(-31) [kg]
です。
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