ホイートストンブリッジ

ホイートストンブリッジ Wheatstone bridge

抵抗値がわからない抵抗器(未知抵抗と呼ばれます)があったとき、その抵抗値を知りたかったら、電源に抵抗器をつなぎ電流計や電圧計で測定を行ってオームの法則を適用すればよい、と思うかもしれません。

しかし、電流計や電圧計も内部抵抗を持っており、計器がつながれていない場合の電流や電圧と厳密には一致しない、という問題があります。

ここでは、計器に電流を流さずに未知抵抗の抵抗値を求める方法を紹介します。


次のような電気回路をホイートストンブリッジと呼びます:


R_1とR_2 は抵抗値がわかっている抵抗器です。

R_3 は可変抵抗(かへんていこう)です。自分で抵抗の値を変えることができるものです。矢印が書いてありますが、これは可変抵抗であることを示す記号です。

R_x は未知抵抗です。

Gは検流計(けんりゅうけい;galvanometer)です。検流計は「感度の良い電流計」です。電流計の目的が電流の大きさを測ることであるのに対して、検流計の目的は電流が流れているかいないかを調べることです。


CD間は、橋が渡されているように見えます。このような部分を持つ回路を、総称して、ブリッジ回路といいます。ホイートストンブリッジは、「ホイートストンという人が実用化したブリッジ回路」です。

ホイートストン(Charles Wheatstone;1802–1875)は、イギリスの科学者です。ホイートストンブリッジを考案したのは別の人物ですが、ホイートストンがこれを改良し、広く使われるようになりました。


ホイートストンブリッジ:

において、可変抵抗R_3 の値を変化させると、Gを流れる電流の大きさが変化します。Gを流れる電流が0となるとき:

が成り立ちます(R_3 はGに流れる電流が0のときの値です)。

これより:
R_x=(R_2 R_3)/R_1
となります。

このようにして、R_x の値を精密に知ることができます。


『Gに流れる電流が0のとき、R_1/R_2 = R_3/R_x が成り立つことの証明』

R_1、R_2、R_3、R_4 に流れる電流を、それぞれ、I_1、I_2、I_3、I_4 とします。

Gに電流が流れていないので、点Cと点Dの電位は等しい、ということができます。すなわち、CD間の電位差は0です。

点Cにおいて、キルヒホッフの第1法則より、I_1=I_3 が成り立ちます。
点Dにおいて、キルヒホッフの第1法則より、I_2=I_4 が成り立ちます。

点Cと点Dが等電位であるので、AC間の電圧とAD間の電圧は等しいです(点Aは同じ点なので)。

したがって、オームの法則より、R_1 I_1 = R_2 I_2 が成り立ちます(閉回路ACDにキルヒホッフの第2法則を適用しても同じ結果が得られます)。これを変形すると、「R_1/R_2 = I_2/I_1」です。

同様に考え、CB間の電圧とDB間の電圧は等しいです。

したがって、R_3 I_3 = R_x I_4 が成り立ちます(閉回路CBDにキルヒホッフの第2法則を適用しても同じ結果が得られます)。I_1=I_3、I_2=I_4 なので、R_3 I_1 = R_x I_2 です。これを変形すると、「R_3/R_x = I_2/I_1」です。

「R_1/R_2 = I_2/I_1」と「R_3/R_x = I_2/I_1」という2式より:
R_1/R_2 = R_3/R_x
です。
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